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加工の自動化事例と導入効果まとめ

「加工や組立工程を自動化したいけれど、どう進めればいいかわからない」「人手不足や品質のばらつきが課題」という工場関係者の方向けに、加工・組立工程の課題、自動化技術、導入効果まで一連の情報をまとめています。

特に、段取り替えや作業の属人化に悩む方にとって、自動化による改善のヒントとなる構成です。事例も交えてご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

目次
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加工・組立作業における課題

人手に依存した作業体制

「人」に依存することにより、熟練工と新人との間に作業スピードや品質に差が生じやすくなります。また、熟練者の勘や経験に依存することにより、属人的で再現性のない作業が増えてしまうことも。一方、OJT中心の教育では、教え方や覚え方にムラが出やすく、技術継承が進まないこともあります。

さらに、人に依存した作業体制では、ばらつきやミスが発生しやすいほか、工程データの記録や追跡も困難であるため、顧客対応や再発防止にも時間がかかります。

多品種・少量生産への
対応が難しい

品種ごとに異なる治具や工具が必要となる場合、頻繁な段取り替えや製品切り替えに時間と手間がかかり、常にその対応に追われることになります。また、製品ごとに仕様や作業工程が異なるため作業者の混乱やミスが起こりやすいという問題も。

品種によって必要な設備も異なるため、初期投資にコストがかかることがあります。また、同じ工程で大量生産することを前提とした自動化・ライン化と異なり、標準化が困難であり生産性も低下します。

作業者の身体的負担と
安全リスク

加工工程においては、長時間の立ち作業や無理な姿勢による繰り返し作業により、腰痛や肩こり、膝痛など、身体的負担が生じる可能性があります。また、同じ動作を繰り返すことで筋肉疲労や職業病を発症するおそれも。

10kg以上の部品や工具など、重い物の持ち運びや持ち上げ作業は、腰や背中に大きな負担がかかり、悪い姿勢で作業することにより、ヘルニアや筋肉損傷などの原因になることも。さらに、高温や騒音、工具や機械によるけがや事故など、安全面でのリスクの不安もあります。

産業用ロボット
(マニピュレータ)の導入

マニピュレータとは?

産業用ロボットは、プログラム制御により、反復作業や複雑かつ危険な作業でも自動で実行することができます。その中でも、マニピュレータは、人の腕のような構造を有しており、物をつかむ・運ぶ・組み立てるなどの作業を行うことが可能です。

一般的に、「動かす機構」+「制御システム」+「エンドエフェクタ(手先ツール)」から構成。回転や直線運動のほか、溶接やネジ締めなど、用途によって多種多様なツールを装着することができます。

主な種類と作業適性

マニピュレータには様々な種類があり、それぞれに得意とする作業があります。

スカラ(SCARA)型

水平方向の動きに強いため、電子部品の組み立てなどに適しています。

直交型

XYZ軸方向に直線的に動くことができるため、搬送やピッキングに適しています。

垂直多関節型

人間の腕に近い構造であり、自動車の組み立てなどに適しています。

パラレルリンク型

高速で精密な動きができるため、食品や電子部品の高速仕分けなどに適しています。

協働型

人と同じ作業空間で安全に作業することができるため、軽作業・多品種少量生産に適しています。

導入検討時の注意点

マニピュレータの導入時には、設置環境や作業内容、ライン構成や操作性など、多くの要素を事前に十分に検討する必要があります。例えば、設置条件では、動作範囲(リーチ)と安全柵、センサなどの周辺機器を含めたスペースの確保が必要です。

また、治具やエンドエフェクタの重さを含めた可搬重量や他設備とのライン連携も考慮しなければなりません。さらに、操作性やプログラミング性、保守・トラブル対応のしやすさなどもポイントとなります。

加工・組立工程以外の自動化事例も知りたい方は、以下のページもあわせてご覧ください。

「自社の課題に本当に適合するのか?」を様々な事例を確かめたい場合は、下記リンクから類似課題の解決事例をご参照ください。 検査・搬送・組立など工程別にまとめています。

自動化のメリット・デメリット

メリット①:作業品質の均一化

自動化により、人による作業で発生しがちな品質のばらつきやミスを排除することができ、安定した品質の製品を供給することが可能となります。また、品質が経験年数や熟練度に左右されることもありません。

同じ動作をミクロン単位で何万回でも正確に再現することが可能。また、作業条件を数値で管理できるため、個人の判断や勘に依存することもありません。さらに、加工品ごとの作業履歴などもデータ記録できるため、不具合発生時の対応も容易です。

メリット②:人手不足への対応

モノづくりの現場では、熟練者の高齢化や新規採用者の減少から人材確保が難しくなっています。一方、自動化を導入することにより、夜間でも休日でも無人で24時間稼働することができるため、人材難の工場でも高い生産性を維持することが可能です。

また、熟練技能をロボットで再現することにより、技能伝承の必要性も軽減することができます。さらに、重作業や危険作業の自動化により、働きやすい職場環境を整備することも可能です。

デメリット①:初期導入コスト

自動化には、機器本体や周辺機器、ソフトウェアなどを整備しなければならないため、高額な初期費用が必要です。また、ただ、機械を導入すればよいのではなく、製品形状や加工精度、タクトタイムや段取り時間、品種切り替え頻度、試作やテスト期間など、構想設計の難しさもあります。

また、自動化が必要だと理解していても、費用対効果の見通しが立てづらいことや現場と経営層のギャップ、技術者不足などにより、導入の意思決定が遅れることがあります。

デメリット②:柔軟な対応の難しさ

自動化機器は、基本的に決まった動き・条件下での作業を前提として設計されています。そのため、製品の形状や寸法、加工条件が異なると、プログラムや治具・ツールをその都度変更しなければなりません。

例えば、電子部品の組み立てでは、小型で種類が多く頻繁にライン変更があるほか、多品種少量生産においては、品種切り替えが日常的で段取り替えが多くなります。そのため、柔軟に対応するためには、段階的な自動化も有効です。

自動化を導入した企業事例

事例:スクリューバルブ
組立工程自動化

  • 業界:化学・機械・食品そのほかの部品製造
  • 企業規模:-
  • 対応工程:ベース部品、銅板、蓋の組立
サカエの組立自動化事例
引用元:サカエ公式HP
(https://engineer-knowledge.sakae-jp.com/screw-valve)

ベース部品、銅板、蓋の3つの部品の組立を自動で行う装置を導入した事例です。導入前は、この作業を3名による手作業で行っており、時間や手間がかかっていました。

導入に際し、3部品の組み合わせ+各部品の検査を行うために8工程を整備。また、銅板は厚さ0.1mmで反り曲がりによる変形があるため、パーツフィーダ内で重なりをすべて排除し、1枚になったものを順送りにすることで自動化を実現。

導入後は、3名の手作業から0.5名分の部品供給のみの生産となり、2.5名分の削減が可能に。また、誰にでもできる作業に人員をとられていたものが、他の工程に移動させることにより、他工程の生産アップにも寄与しています。

参照元:サカエ(https://engineer-knowledge.sakae-jp.com/screw-valve)

この事例は、サカエによる自動化対応の一例です。会社の自動化の特徴や詳細はこちらからご確認ください。

事例:自動車部品メーカーの
組立工程自動化

  • 業界:自動車部品製造
  • 企業規模:-
  • 対応工程:自動車部品組立工程におけるボール圧入の自動化
名古屋精工の組立自動化事例
引用元:名古屋精工公式HP
(https://meisei-web.co.jp/case/5-2/)

自動車部品の組立工程において、直径5ミリの鋼球をワークの通し穴に圧入するには、相当な力が必要です。また、この作業はワークの多面の穴に行う必要があるため、人の手による作業では労力を要するだけでなく、圧入の際に危険であるという課題もありました。

課題を解決するため、鋼球の圧入作業にサーボプレス機、ワークの姿勢変換に多関節ロボットを採用して作業を自動化。また、鋼球を圧入するパンチとワークをバックアップするプレートは消耗する部品であるため、可能な限り工具レスでのメンテナンスを可能としました。

導入後は、労力と人員の節約だけでなく、作業の安全性と安定性を確保することができました。

参照元:名古屋精工(https://meisei-web.co.jp/case/5-2/)

この事例は、名古屋精工による自動化対応の一例です。会社の自動化の特徴や詳細はこちらからご確認ください。

加工・組立工程の詳細ナビゲーション

加工・組立作業は、扱う素材や製品によって様々な工程に分かれます。各加工工程の自動化ポイントや具体的な導入事例を深掘りした詳細ページをご用意していますので、ぜひご覧ください。

金属加工のロボット自動化事例と
導入効果まとめ

切削やプレス、バリ取りなど、金属加工の現場におけるロボット自動化について解説。自動化導入により、熟練工の技術不足や人手不足を解消し、重労働からの解放と安全性の向上を実現することができます。

ここでは、金属加工特有の課題や自動化しやすい工程、導入時の注意点やシステムの選び方について詳しく解説。実際の導入事例を通して、どのような効率化やコスト削減が図れるのかを紹介しています。

金属加工の
自動化事例を詳しくみる

食品加工の自動化事例と
導入効果まとめ

盛り付けや箱詰め、搬送など、衛生基準が厳しく人手に頼りがちな食品加工工程の自動化について解説。自動化導入により、異物混入のリスクを低減し、HACCP対応など高度な衛生管理と品質の安定化を実現することができます。

ここでは、食品業界特有の多品種変量生産の課題や、洗浄しやすいロボットの選び方、AI画像認識の活用などを解説。実際の導入事例をもとに、省人化と生産性向上の具体的な効果をまとめています。

食品加工の
自動化事例を詳しくみる

電子部品組立の自動化事例と
導入効果まとめ

スマートフォンや自動車電装品など、微細な作業が求められる電子部品組立工程の自動化について解説。自動化導入により、ミクロン単位の超精密な位置決めと、高速かつ歩留まりの高い安定生産を実現することができます。

ここでは、微小部品のピッキングやはんだ付け、外観検査の自動化におけるカメラ補正やセンサ技術の重要性について解説。実際の導入事例から、サイクルタイム短縮や人的ミス削減の効果を紹介しています。

電子部品組立の
自動化事例を詳しくみる

樹脂成形の取出工程の
自動化事例と導入効果まとめ

射出成形機からの製品取り出しやゲートカット、インサート成形など、樹脂成形ラインの自動化について解説。自動化導入により、高温・危険な環境下での作業をロボットに代替し、サイクルタイムの短縮と成形品質の安定化を実現することができます。

ここでは、取出ロボットの選び方や、次工程(検査や箱詰め)との連携によるライン全体の自動化・省人化のポイントを解説。導入事例を通して、作業者の負担軽減と生産能力向上の効果をまとめています。

樹脂成形の取出工程の
自動化事例を詳しくみる

溶接加工の自動化事例と
導入効果まとめ

アーク溶接やスポット溶接など、職人のスキルに依存しがちな溶接工程の自動化について解説。自動化導入により、熱やヒュームが発生する過酷な労働環境から作業者を解放し、均一で高品質な溶接ビードを安定して実現することができます。

ここでは、ロボット溶接導入のメリット・デメリットや、ティーチングの手間を省くオフライン機能、溶接変形への対策について解説。実際の導入事例をもとに、どの程度のスピードアップやコスト削減が見込めるのかを紹介しています。

溶接加工の
自動化事例を詳しくみる

塗装加工の自動化事例と
導入効果まとめ

自動車部品や建材などの表面処理において、ムラのない仕上がりが求められる塗装工程の自動化について解説。自動化導入により、有機溶剤を使用する危険作業の回避と、塗料の無駄を省き膜厚を均一に保つ高品質な塗装を実現することができます。

ここでは、防爆対応ロボットの必要性や、ティーチング(動作記憶)の難しさ、多品種対応に向けた段取り替えの自動化ポイントについて解説。導入事例から、塗料コストの削減や歩留まり向上の具体的な効果をまとめています。

塗装加工の
自動化事例を詳しくみる

まとめ

加工・組立の自動化は工程視点が鍵

加工・組立作業を人手に依存しないことにより、人員不足の工場においても安定した品質の製品をいつでも生産できるようになります。

一方で、加工・組立の自動化導入を検討する際には、少量多品種対応など、自社の課題や工程に合った技術を有する企業を選定することが重要なポイントとなります。

“自社に合う1社”を選ぶことが大切

自社の課題や目的に応じて、最適な1社を選ぶことが成功の第一歩となります。そのため、加工・組立の自動化を相談するなら、製品の種類や工程などに合わせた自動化を実現してくれる会社を選ぶのがおすすめです。

工程別に考える、
自動化成功ポイントとは?

今自動化したい工程には、その工程ならではの課題があるはずです。だからこそ、各工程の悩みに応じた実績やノウハウを持つ企業に相談することが、現場の負担を減らし、効率的に稼働できる自動化への近道になります。

当サイトでは、構想段階で不安の多い工程でも、自社の状況に置き換えやすい事例を提示できる、工程ごとの強みと対応力を持つ3社をピックアップしています。ぜひ参考にしてみてください。

【東海版】
工程ごとに選べる

現場課題に強い3社

工場ラインの自動化では、工程ごとに「属人化」「スペース制約」「精度の安定」など異なる悩みがあります。設計・提案だけでなく、現場ヒアリングから設置・保全・アップデートまで一貫対応する企業こそ、課題を根本から解決できます。

ここでは、そうした対応力を備えた東海エリアの3社を工程別にピックアップしています。

検査
熟練検査員レベルの
検査ラインの自動化を実現
サカエ
検査/導入前イメージ 検査/導入後イメージ
特徴

不良品の検出には、工程ごとの流し方・止め方・向きといった動きの把握が不可欠。サカエは、検査を含む多様な工程で150社・1500台超※の自動化設備導入を支援してきた知見から、成立条件を踏まえた提案が可能です。

特定メーカーに縛られない提案型商社として、機器やソフトを柔軟に組み合わせ、属人化しがちな検査工程も、再現性ある仕組みとして構想・テスト・設置まで一貫対応します。

搬送
省人・省スペースな
搬送ラインの自動化を実現
TO WARDS-FUTURE
搬送/導入前イメージ 搬送/導入後イメージ
特徴

スペース制約が課題となる搬送工程では、装置の動きを踏まえたレイアウト構想力が求められます。TO WARDS-FUTUREは、専用コンベアからAGV/AMR/AGF、多軸ローダまで柔軟に選定し、搬送ルートや配置をゼロから設計します。

レイアウト条件に応じて、搬送手段そのものを柔軟に設計できるため、現場に適したライン構成を、既製品にとらわれずに実現します。

組立
多品種にも柔軟に対応できる
組立ラインの自動化を実現
名古屋精工
組立/導入前イメージ 組立/導入後イメージ
特徴

段替えや品種切替が前提の組立工程では、装置の柔軟性は必須。名古屋精工は、ロボットハンドを含むフルオーダー設計により、多品種・小ロットに対応した段替えレスのシステムの製造実績が豊富。

製品変更や他社機の改造にも柔軟に対応できる体制で、変化が前提の現場でも、将来を見据えた組立自動化を構築します。